MESSAGE

現場を診て、地盤を読み、社会を支える

―アースドクターとしての責任と技術―

代表取締役社長 栃本 泰浩

課題解決の鍵は必ず現場にある

地盤はもともと非常に不均質で、場所ごとのばらつきが大きい資源です。そのため、安全性、経済性、環境保全のいずれの観点でも、事業を進める過程で必ず何らかの課題が生じます。私は、その解決の鍵は「必ず現場にある」と考えています。現地調査を軸に室内実験や解析・検討を組み合わせて、現場状況を正しく説明できる地盤モデルを提供することを大切にしています。

また、地質調査は専門技術によって社会の安全と発展を支える役割を担っています。この仕事は技術サービス業であり、高度な調査を行うだけでなく、その結果をお客様にとって分かりやすい形で伝えることが仕事の本質です。当社ではこの姿勢を“アースドクター”と表現しています。医師が患者の声を丁寧に聞き、症状を見立てて診断するように、私たちは地盤の状態を丁寧に読み取り、現象を正しく整理し、課題に対する解決策を導く存在でありたいと考えています。そのうえで、些細なことでも気兼ねなく相談していただける関係を大切にし、お客様が本当に求めていることを丁寧に汲み取るよう努めています。

“つくる”知恵と“調べる”知恵を併せ持つ強み

川崎地質は、ボーリング機械を製造する技能者と、地盤を調査する技術者が一体となって誕生しました。私はこの成り立ちこそが、当社の個性であり強みだと考えています。“つくる”側の知恵と“調べる”側の知恵を併せ持つからこそ、現場の制約を理解した実務的で高度な対応が可能となり、お客様に対して最適な調査成果を提供することができます。社是である「協力一致」「積極活動」「堅実経営」は、こうした当社の強みを支えています。

地質調査は見えない地面の下を扱う仕事であり、解釈の余地が生まれやすい分野。だからこそ、曖昧さを不確実性としてきちんと整理し、それに伴うリスクを事業進捗に応じて低減させていくことが重要です。誠実にデータと向き合い、それを設計や施工に確実に反映させることを、私たちは大切な信念としています。

陸海シームレス調査の深化に向けて

近年は沿岸域開発への対応がより重要になっています。その一方で、陸域と海域の境界部分は調査が分断されがちです。だからこそ、1970年代から海底資源調査や活断層調査に取り組んできた当社が先頭に立ち、陸域と海域を切れ目なく捉える「陸海シームレス調査」の高度化を進めます。このため、浅い海域でも機動的に動ける、小回りの利く調査手法の開発・導入にも力を注いでいきます。

また、私たちの調査は開発だけに限られません。災害発生時にはいち早く現地へ赴き原因調査や対策工設計等の復旧支援に携わり、その技術は予防保全のための事前調査にも役立ちます。こうした防災・減災への貢献は、私たちの技術が社会に果たす役割の一つです。今後も現場に根ざした確かな技術と誠実な姿勢を堅持し、地質・地盤に関わる信頼できるエンジニアリング集団として、人と自然が共存し、安全・安心に暮らせる社会づくりに寄与していきます。

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