PROJECT

大地に礎を築き、未来へ続く道をひらく

道路や橋梁、堤防、ダムなどの構造物は、目に見えない地盤の上に成り立っています。その地盤を正しく読み解くことこそが、安全で長く使われるインフラを実現する鍵です。川崎地質は、数多くの現場でボーリング調査や物理探査、高度な地盤解析などを実施し、設計・施工を支えてきました。地盤を包括的に評価し、現場に寄り添う技術力で、安全で豊かな暮らしを支えるインフラづくりに貢献しています。

道路:長大橋

当社は、音波探査による海底地質構造・地形調査を得意分野とし、これを活かして架橋・海峡横断ルートの地質調査を数多く手掛けてきました。1970〜90年代には本州四国連絡橋公団発注の児島〜坂出間海底地形調査、生口島・大島地区の地質調査、紀淡海峡の音波探査など、瀬戸内海を中心とした架橋ルートの海洋調査に継続的に従事してきました。また、音波探査に加え、海上に設置した作業用の櫓(やぐら)を用いたボーリング調査を実施しており、海底地盤の詳細な地質構造を直接確認する調査にも対応しています。長年培ってきた海洋調査技術と海上ボーリング技術を組み合わせることで、架橋地質調査における実績を積み重ねています。

道路:高規格道路(三陸沿岸復興道路等)

三陸沿岸復興道路(国道45号)は、東日本大震災からの復興を支援する基幹インフラとして、2011年11月から10年以内の整備を目指して進められた高規格道路事業です。当社は、宮古・釜石地区を担当し、地質調査で事業を支えました。2011年12月から始まった地質調査では、通常1年程度を要する7工区・124カ所のボーリングと20kmの弾性波探査を、全社から社員30名を宮古・釜石に集結させるとともに、ボーリングマシン40台を投入し、明確な役割分担のもと4ヶ月という極めて短期間で予定通り完了させました。その後も、事業進捗に応じた地質調査・地盤解析・軟弱地盤及び斜面対策工の設計に携わり全線開通までの事業進捗に貢献いたしました。
表彰:三陸北地区地質調査(三陸国道事務所)
   釜石大槌地区地質調査(東北地方整備局)

道路:海底トンネル(東京湾アクアライン)

当社は、1983(昭和58)年、東京湾横断道路(東京湾アクアライン)の地盤調査を施工しました。川崎市から木更津市まで東京湾中央部をトンネルと橋梁で渡る約15kmの海上ルートで、通常の足場櫓では届かない深い水深での調査を実現するため、中央開発株式会社が開発した「傾動自在型試錐工法」を活用し、海底地盤を精査しました。自社技術に加え、同業他社の優れた技術とも積極的に連携する——この協業の姿勢は、現在、洋上風力発電分野で中央開発とパートナーシップを結ぶ関係へと受け継がれています。海域という難条件に、技術と協力の両輪で挑み続けています。

空港:羽田空港

当社は、羽田空港(東京国際空港)の沖合展開事業において、埋立・軟弱地盤の土質調査や地盤改良調査を長期にわたり継続的に担ってきました。羽田空港は東京湾上に広がる海上空港であり、当社が得意とする海域・埋立地の地盤調査の代表的フィールドです。その後も羽田空港の耐震化事業に携わり、地盤・基礎の評価を通じて空港機能の安全性向上に貢献しています。こうした一連の取り組みが評価され、関東地方整備局長表彰を受賞しています。
表彰:東京国際空港B誘導路及び西側貨物地区エプロン土質調査(関東地方整備局)

空港:関西国際空港

当社は、関西国際空港について、1982(昭和57)年の建設候補地の地盤調査からいち早く関わってきました。泉州沖5kmの海上に築かれる世界初の完全人工島空港であり、大水深と厳しい気象条件に耐える大規模な調査櫓を独自に設計し、海底地盤の解明と不攪乱試料の採取という難度の高い調査を担いました。1994年の開港後も、埋立地特有の沈下という長期的課題に対し、深度370mに及ぶ沈下計測(計器設置・観測)を継続して実施しています。建設前から開港後まで海上空港の地盤を一貫して支え続ける、当社の海域地盤調査を象徴する実績です。

鉄道:鉄道トンネル

当社は、昭和31年に国鉄盛岡建設局発注の青函トンネル竜飛岬地質調査を施工したのを皮切りに、昭和47年には日本鉄道建設公団発注の上越新幹線中山トンネル地質調査、昭和51年には九州新幹線関連の紫尾山トンネル地質調査・弾性波探査業務などを手掛けてきました。近年も北海道新幹線の津軽蓬田トンネル・羊蹄トンネル・内浦トンネル・立岩トンネル・札樽トンネルなどの地質調査や水文調査などに継続して携わっています。

鉄道:新幹線

当社は、東海道新幹線の路線・沿線地質調査や騒音振動調査、山陽新幹線の地質・振動調査、上越新幹線、北陸新幹線、九州新幹線関連調査など、国鉄・JR・日本鉄道建設公団発注の新幹線建設に伴う地質調査・弾性波探査・ボーリング・騒音振動調査に幅広く従事してきました。近年は東北新幹線、北海道新幹線、北陸新幹線、中央新幹線(リニア)等の地質調査および水文調査にも継続して携わっています。

治水:河川改修

当社は、カスリン・アイオン台風を契機とした昭和30年代以降の全国の河川改修事業に深く関与してきました。近年では、河道掘削や遊水地新設を主体とした緊急治水対策プロジェクトにおいて、兼用堤や遊水地の囲繞堤の調査・設計に加え、掘削発生土の利活用や掘削地の農地利用、残土受入地の計画・設計業務など、治水事業を一体的に支援する業務に参画し高い評価を得ています。

表彰:阿武隈川上流地内施設設計業務(福島河川国道事務所)
   磐井川堤防詳細設計業務(東北地方整備局)
   阿武隈川上流上流遊水地左岸堤防設計検討業務(福島河川国道事務所)
   利根川上流管内地質調査業務(関東地方整備局)
   一関遊水地地質調査業務(岩手河川国道事務所)
   矢部川・嘉瀬川護岸等測量設計業務(筑後川河川事務所)

治水:ダム

当社は、1960年代の黎明期から現在まで、全国のダム事業調査に一貫して参画し、高品質ボーリング、ボアホールスキャナー、物理探査、ルジオンテスト、孔内水平載荷試験、岩石試験、水理地質解析といった高度な技術群を磨き上げてきました。原石山や転流工、付替道路、橋梁等の関連施設調査から、貯水池地すべりの調査・観測・対策検討、試験湛水および供用後の監視、さらには既設ダムの再開発・嵩上げ・補強調査まで、ダム事業の調査をワンストップで支援できる点が強みです。近年では、山鳥坂ダム、鳴瀬川ダム、成瀬ダム、八ッ場ダム、新丸山ダム、四十四田ダム再生事業等の案件に参画し、確かな実績を積み重ねています。
表彰:四十四田ダム再生ダムサイト右岸部地質調査(北上川ダム統合管理事務所)
   R4 鬼怒川ダム管内地質調査業務(鬼怒川ダム統合管理事務所)
   四十四田ダム再生ダムサイト右岸部地質調査(東北地方整備局)
   鳴瀬川ダムダムサイト地質調査(鳴瀬川総合開発工事事務所)
   天竜川佐久間ダム貯水池左岸上流部地質調査業務(浜松河川国道事務所)
   鳴瀬川総合開発貯水池周辺地すべり地質調査(鳴瀬川総合開発工事事務所)

軟弱地盤対策

当社は、道路・河川・造成の各分野において、地盤調査と軟弱地盤解析技術に基づく軟弱地盤対策の検討・設計を実施しています。宮城県石巻市の旧北上川河口部では、川岸まで家屋が密集する市街地の無堤区間に対して、最大約50m厚の軟弱地盤が分布する難しい条件のもと、背後家屋への引き込み沈下対策を併用した築堤を進めました。当社は、この事業において精密な地質調査・解析・設計を担当し、確かな技術力により沈下予測の精度向上や対策工の最適化に貢献するとともに、学識者・専門技術者による検討会の運営補助を通じて事業の円滑な推進を支えました。

表彰:由良川管内堤防地盤解析業務(福知山河川国道事務所)
   鹿島台地区地盤対策検討業務(東北地方整備局)
   大森地区外地質調査業務(福島河川国道事務所)
   磐城地区軟弱地盤解析業務(磐城国道事務所)
   旧北上川盛土影響対策調査検討業務(東北地方整備局)
   三陸北地区地質調査(三陸国道事務所)

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